会派 行政視察  

◆ 周政会 会派行政視察 ◆     

【期 日】
8月17日(月)~19日(水)2泊3日

【視察先】
 北海道釧路市役所および関連施設
 ① 生活保護自立支援プログラム
 ② こども遊学館
 ③ 釧路市立博物館
 ④ 和商市場
 ⑤ 釧路市広域連合清掃工場
  ⑥ 市民防災センター
 ⑦ 釧路湿原
  ⑧ 釧路市農村郡市交流センター
  (山花温泉 リフレ)

  ⑨ 釧路市動物園

【宿泊先】
 釧路全日空ホテル
【行 程】
期日 地 名 時 間 摘       要
17
月曜
成田駅発
品川駅着
品川駅発
羽田空港駅着
羽田空港発
釧路空港着
釧路空港発
釧路市役所着
09:31
10:30
10:37
11:01
12:50
14:30
14:50
15:30
3駅 JR特急成田エクスプレス8
9駅 京急本線急行

手続き後昼食

JAL1147
(釧路市議会事務局 案内)

「生活保護自立支援プログラム研修」(90分)

18
火曜




和商市場発

09:45

11:15
12:30
13:00
14:30
15:00

「こども遊学館視察」(90
(釧路市議会事務局 案内)
「和商市場視察および昼食」(75分)

(釧路市議会事務局 案内)
「釧路市広域連合清掃工場視察」(90分)
(釧路市議会事務局 案内)
「釧路市立博物館視察」(60分)
(釧路市議会事務局 案内)

19
水曜









釧路空港発
羽田空港着
羽田空港発
成田空港着

09:50
10:30
11:00





15:20
17:00
17:35
18:40

「市民防災センター視察」(40分)
(釧路市議会事務局 案内)

「釧路湿原視察」
(釧路市議会事務局 案内)
「釧路市農村郡市交流センター山花温泉 リフレ」
(釧路市議会事務局 案内)
「釧路市立動物園視察」

(釧路市議会事務局 案内)
JAL1146

(リムジンバスで成田空港へ移動)

解散

【釧路市の概要】
釧路市は、北海道の東部、太平洋岸に位置し、「釧路湿原」「阿寒」の二つの国立公園をはじめとする雄大な自然に恵まれた街であり、東北海道の中核・拠点都市として社会、経済、文化の中心的な機能を担っております。酪農を主力とする豊かな農業生産、豊富な森林資源を有する林業、そして国内有数の水揚げ量を誇る水産業など、日本の食料基地といえる地域であります。安全・安心で良質な食料の供給体制の形成に努めるとともに、この恵みを与えてくれる自然環境の保全や環境調和型の循環社会実現への取り組みを進めております。釧路市には、大規模な食品・製薬工場や製紙工場のほか、全国唯一の石炭鉱業所が操業しており地域の主力産業として地域経済の核となっております。これらの地域産業を支えているのが重要港湾釧路港や釧路空港であり、現在整備が進められている北海道横断自動車道(高速道路)の完成により今後、飛躍的に物流機能が高まるものと期待しております。また、特別天然記念物「タンチョウ」や阿寒湖の「マリモ」をはじめとする世界的にも貴重で魅力あふれる地域資源が豊富にありますので、環境と調和した国際観光都市として世界ブランド“くしろ”を発信しています。
1)市政施行  平成17年(2005年)10月11日
2)人口及び世帯数

区 分

国税調査(平成17年10月1日)

住民登録(平成21年3月末)

 総 数

190,478 人

187,569 人

90,338 人

88,996 人

100,140 人

98,573 人

世帯数

82,079世帯

92,772世帯

(3)釧路市の面積   1,362.75平方キロメートル
4)産業別人口及び割合

区  分

人  数

割  合

第1次産業

2,101人

2.5%

2次産業

17,473人

20.4%

3次産業

63,644人

74.4%

分類不能

2,324人

2.7%

総  数

85,542人

100.0%

《視察-1》 生活保護自立支援プログラム
1.自立の概念
生活保護自立支援プログラムは2005年度に導入され、2006年度には少なくとも一つのプログラムの実施、2007年度には少なくとも一つの就労支援プログラムの実施という経過で導入されました。なお、ここでいう「自立支援」とは、社会福祉法の基本理念にある「利用者が心身ともに健やかに育成され、又はその有する能力に応じ自立して日常生活を営むことができるように支援するもの」を意味し、就労による経済的自立のための支援(就労自立支援)のみならず、それぞれの被保護者の能力やその抱える問題などに応じ、身体や精神の健康を回復・維持し、自分で自分の健康・生活管理を行うなど日常生活において自立した生活を送るための支援(日常生活自立支援)や社会的なつながりを回復・維持するなど社会生活における自立の支援(社会生活自立支援)をも含むものであります。

説明をしてくださいました釧路市福祉部生活福祉事務所所長の木津谷さま、主幹の櫛部さま、所長補佐の佐々木さま、太田さま誠にありがとうございました。

2.就労支援
1)ハローワークと連携した就労支援
生活保護受給者に対するハローワークの支援の流れで、この生活保護自立支援プログラムの成果は、福祉事務所とハローワークの連携をシステムとして確立したことで、それまで生活保護受給者が個別で行っていた求職活動を両者からのサポートを受けながらできるようになったことは大きな進歩であります。
「生活保護受給者等就労支援事業活用プログラム」により、全国のハローワークの就労支援コーディネーター、就職支援ナビゲーターが配置され、この職員が中心となり、福祉事務所の要請に基づき生活保護受給者に就労を支援する体制がとられ、一方の福祉事務所には、就労支援コーディネーターとして査察指導員等を当て、この両者による「就労支援メニュー選定チーム」が設定され、支援対象者に面接、メニューを選択、対象者の同意のもと実施する実施システムが構築されました。支援の内容としては、「ハローワークによる就労支援、ナビゲーターによる支援」「トライアル雇用の活用」「ハローワークにおける公共職業訓練の受講あっせん」「生業扶助など活用による民間の教育訓練講座の受講勧奨」「一般の職業相談・紹介の実施」の
つのメニューがあります。実際の効果としては、表の通り2005月末までで、全国で18,893人の生活保護受給者がハローワークにおける就労支援事業の対象者となり、支援開始が15,803人、支援終了者12,609人、就職者8,038人という成果をあげています。支援した人の約50%が何らかの形で就労できたことは大きな成果であり、生活保護受給者の中で「稼働能力を有する者」「就労意欲のある者」「就職に当たって阻害要因がない者」「事業の参加に同意している者」が厚労省のマニュアルによる要件であるので、就労指導をすれば成果が上がりやすいかもしれない。しかし、生活保護受給者に対して、福祉行政と労働行政の連携した組織的な支援が行われるようになったことが、この就労率に結びついているといえるでしょう。今後、改善されるべき課題としては、ハローワークに配置されたコーディネーターの数が少ないことや自治体とハローワークの管轄地域の区割りが違うので、連携が取りにくいといった指摘がなされています。くわえてハローワークが提供する公共職業訓練は一定活用されているが、生業扶助の活用は進んでいないという指摘もあります。
2)福祉事務所独自の就労支援
福祉事務所の就労支援プログラムの策定も進んでいる。200612月現在で全国の自治体の約半数が自立支援プログラムを既に策定した。プログラムの内訳では、経済的自立に関するプログラムが41%(うち就労支援に関するもの38%)、日常生活自立に関するプログラムが49%、社会生活自立に関するプログラムが%である。この自治体による就労支援プログラムにより転職、増収した生活保護受給者は9,807人とハローワークの生活保護受給者等就労支援事業の3,878人を上回る。
福祉事務所の中でも積極的に就労支援を行っている所もあります。例えば、京都府山城北保健所福祉室の実践である10。山城北福祉の特徴は、「できるだけ高い水準での就労(自立)を目指すこと」である。「年先、10年後の生活はどうなっていると思うか」「どうなっていたらいいと思うか」をケースワーカーと話しあい、「今何に努力するか」を明確にする。こうした支援の中で、支援対象者の抱える課題がケースワーカーにより深く理解され、また、チャンスを逃さず、集中して濃密に関わることが可能になる。具体的な実績としては、200311月から2006月末までで、就労支援実人数75人のうち就労開始53人、就労による保護廃止21世帯、22人となっている。具体的な方法としては、①生活福祉だよりの発行(内容は就労支援だけでなく、受給者本人の投稿やインタビューによる原稿で生活や仕事の奮闘ぶりを伝える)、②職業訓練説明会、就労支援セミナーの開催(ハローワーク職員、訓練校の職員だけでなく、訓練受講中の母親に会場に来てもらって訓練の説明や体験談を話してもらう)、③技能習得費の活用、④無料職業紹介事業、がある。④はケースワーカーが地元企業を訪問し、要望があれば、就労希望の生活保護受給者を紹介することもある。この際には、例えば母子家庭であるなどの就労希望者の個別の事情がケースワーカーから企業側に伝えられており、就職希望者にとっても働きやすいと考えられる。

                               (平成20年度)

人口

被保護世帯数

被保護人数

保護率

釧路市

187,569

5,581世帯

8,715

46.1 

成田市

126,033

730世帯

1,026

8.22

高齢者世帯

母子世帯

障害者世帯

傷病者世帯

その他の世帯

釧路市

2,063世帯

907世帯

592世帯

1,482世帯

537世帯

成田市

267世帯

49世帯

105世帯

249世帯

60世帯

※釧路市と成田市を比較したものです。この比率からすれば釧路市では多くの生活保護を受けている方が多い(釧路以外でも同じです)事が分かります。その中で、本州などに仕事に来ていた方が、リストラなどにより地元に戻ってこられた。また、地元でも雇用が少なく就職したくても仕事など無いなどあります。釧路市の自立支援は、単に仕事をさせることだけでなく、社会と触れ合う機会としてボランティアなどしながら就労準備また、楽しく交流を持つことにより健康を維持し地域の人たちとのふれあいなどを重視しています。(雇用環境の整備)

《視察-2》 こども遊学館


 理        

科学知識の普及啓発を図るとともに次世代を担う子供たちが、五感を通した遊び、学びの多くの体験から豊かな感性、想像力、知的好奇心を高め各世代の人々が子どもたちの為に協働し、互いの交流を深め、地域文化の発展に寄与することを目的として建設されました。

    平成177月オープン

1階(無料ゾーン)◆ さんさん広場・・国内最大級の屋内砂場
  (有料ゾーン)◆ あそびらんど・・ごっこ遊びや簡単工作、昔の遊び等の「静」の遊び空間と、空間を縦横無尽に使い子供たちが体を使って思い切り遊べる「動」の遊び空間の多様遊びを通して感性をみずみずしい心を育む遊びのステージ。
2階スタッフルーム
3階 ふしぎらんど・・学びのステージとして、参加体験型の展示で構成しています。明確なゾーン分けを避け、「宇宙」「地球」「生命」などの科学展示が用意され、子ども達が体験を通じて身近なことから興味感心を深められるようになっている。
   ◆プラネタリウム(スターエッグ)・・デジタル式と光学式の投影機から、26万個のきらめく星と、全天には三次元CG映像、大型プロジェクターによりダイナミックな動画の投影が可能である。また、専門職員が地域との協働によって番組を自主制作するなど内容も充実し、生解説も好評であります。
4階 ものしり研究所・・視聴覚ブースでは、科学学習用ソフト・その他の教育用ソフトを利用者が自由に閲覧でき、パソコンソフトによる学習や情報収集ができるコーナーなどがあります。 
   ◆工房
・・創造的な活動や実験などに取り組めるよう、木工をはじめとした各種工作や物理実験などに対応する「創作工房」と、薬品を使う化学実験などに対応する「実験工房」により気軽に参加できるプログラムなどもあります。また、市内全ての小学校6年生を対象に(天文・物理・化学・生物のうち2科目)を職員が指導しています。
5階 ◆プラネタリウム編集室・熱源機械室・発電機室・空調機械室

さんさんひろば/館長の櫻井様、こども保健部・こども未来化課課長補佐の大村様誠にありがとうございました。

私たちが訪問したときは夏休みでしたので、子どもと一緒に多くの家族連れの方々が「こども遊学館」に来場されていました。最初にこの施設に入ったとき、室内に大きなすなばがあるのでびっくり。10時からの開始のプラネタリウム、投影時間は約45分「あつまれポケモン・プラネットセンター」で関係者の方々と観覧、女性の生解説で今日は千葉県の成田市から視察にこられている・・・などや子どもたちとクイズなどをして学ばせたり、観覧にこられた皆さん方も楽しそうにご覧になっておりました。この施設は、多彩な事業やイベントなど展開し幼児からお年寄りの方までが楽しく遊び学べる場になっております。(訪問したときは、4階ものしりらんどでは、ラッコのクーちゃんの大冒険写真展が開催中でした。)また、7月8月は夏休みなのでメニューも豊富で、工作や自由研究などにも親子で楽しく作成をしていました。リピーターを増やすには、展示物の定期的な更新や新たなイベントの企画などの立案が大変ですが、この施設では市民ボランティアによる活動参加もあり子どもたちの成長を地域で応援する施設になっております。このような遊び学べる施設は成田市近隣ではなく、成田市にほしい施設と感じました。

《視察-3》 和商市場

市民の台所「和商市場」には漁場直送の新鮮な魚貝類を扱う鮮魚店・自家製の干し魚などを扱う塩干店・青果店・珍味店・土産店・精肉店・食事店などでにぎわっていました。私たちも市場内を一回りしてから食事にしました。
食事中に観光バスで大勢の人々が市場に入り昼食の準備、和商市場名物「勝手丼」です。最初に総菜屋さんでご飯を購入し、鮮魚店などで自分の好きな具を購入して自分だけの丼をつくり召し上がります。



勝手丼の具を買うお客様

《視察-4》 釧路市広域連合清掃工場

■ 釧路市広域連合清掃工場の概要
 ・設   立 平成14812
 ・構成市町村 釧路市、釧路町、弟子屈町、鶴居村、白糠町
 ・圏域面積  3,737.2平方キロメートル (奈良県など小規模な県に匹敵する広さ)
 ・事 務 所 釧路市高山30番地1 (釧路広域連合清掃工場内)
 ・議 決機 関 議会議員定数 17

釧路広域連合は、平成14812日に北海道内で8目の広域連合として誕生しました。厳しい財政状況のもとで、多様な住民ニーズに応えていくためにも、市町村間の連携は不可欠となっています。このような中で、ごみの処理について、より効率的で質の高いサービスを行っていくため設立されたのが「釧路広域連合」です。本連合は当初、釧路市、釧路町、阿寒町、鶴居村、白糠町、音別町の6市町村により発足いたしましたが、平成171011日に釧路市、阿寒町、音別町が合併し、平成2141日に弟子屈町が加入して連合を構成しております。地域に密着したきめ細かな住民サービスはこれまでどおり各市町村が実施し、ごみ焼却施設の建設や運営など、広域で行っていくことが効率的な事務や事業は広域連合が取り組んでまいります。

■ 施設の概要
  施設種類   一般廃棄物の中間処理(焼却)施設
  施設名称   釧路広域連合清掃工場
  建設場所   釧路市高山30番地1
  敷地面積  約2.5ha
  理 能 力  240トン/日 (120トン/日×2炉)
  処理方式  流動床式ガス化溶融炉(24時間全連続)
  建設規模  地上5階・地下1階建て
  延床面積  13,600㎡
  施  工  三菱重工業(株)
  請負金額  4,725,000,000円(税込み,本体工事部分のみ) 
  建設工期  平成151010日~平成18331

■ 運転維持管理委託者
 ・釧路エコクリエイション株式会社

 ・15年契約 104億8千万円

■ 熱エネルギーの有効利用
 ・燃焼溶融炉で発生した熱を利用して高温高圧蒸気をつくり、蒸気タービーンによる発電
 (廃棄物発電)を行っています。
 北海道電力に販売(収入 約7,000万円)
 ・ 資源物循環の推進
  ごみに含まれる鉄やアルミを回収し、金属資源として再利用。灰分は溶融して良質な砂状のスラグを
  生成し、土木資材などに再利用しています。
(収入 約3,000万円)

■ 運営費
 ・広域連合の運営費は市町村負担金、直接搬入ごみ処理数料、資源物の売却手数料、余剰電力の売電収入
  
などによってまかなわれており、平成20年度は約9億6千万円の運営費がかかりました。
 ・各市町村の負担金は、可燃ごみの搬入量実績の割合に応じて決定されます。

この施設建設に当たっては、釧路広域連合では建設費を90億円見込んでいましたが、機種・業者などの選定の中で、三菱重工業がはじめてのガス化溶融炉をぜひ、釧路広域連合にお願いしたいとの要望があり、金額にしても予定価格の半分の金額で契約をいたしました。三菱重工業としては、今回の受注を契機にストーカー炉と併せ、リサイクル性・経済性に優れたガス化溶融炉を市場に展開し、顧客のニーズに合った処理方式を推奨する提案型の営業活動に力を入れたいとの事です。

今回の行政視察では、釧路市役所の担当職員の方々をはじめ施設関係者の皆さまには大変お世話になりました。特に議会事務局の出村さんそして運転手さんには、3日間視察先等をご案内してくださいまして誠にありがとうございます。会派の当初の視察先は、①生活保護自立支援プログラム ②こども遊学館 ③和商市場④釧路市広域連合清掃工場 ⑤市民防災センターの予定でしたが、移動の途中に釧路市にはこのような施設などもありますのでと・釧路市立博物館・釧路湿原・釧路市農村郡市交流センター(山花温泉 リフレ)・釧路市動物園を視察させていただきました。(まだまだ市内に視察先はありましたが時間の関係で)釧路市は、東北海道の中核・拠点都市として社会、経済、文化の中心的な機能を担っており、酪農を主力とする豊かな農業生産、豊富な森林資源を有する林業、そして国内有数の水揚げ量を誇る水産業など、日本の食料基地といえる地域でありましたが、現在では低迷し財政・経済・雇用等厳しい状況にあります。その中で釧路市は新しい産業の一つであります観光に一層磨きをかけ、更なる振興の拡大を図り地元経済の活性化に力を入れております。
最初の視察は、生活保護自立支援については経済的自立のみではなく自立概念を日常生活自立、社会生活自立、就労自立と重層的にとらえる必要があり、そのため生活保護受給者それぞれに応じて、福祉事務所が重層的、かつ多様な支援メニューを整備し、段階的に支援することが求められている。それが釧路市の生活保護自立支援プログラムであります。視察で関心の高い項目で、経済状態が低迷している昨今において、生活保護者数は増加傾向にあります。また、母子家庭世帯の就職問題も多く、生活的な支援と就職的な支援を市役所と福祉関係団体との協力により、就職者数、生活保護世帯数ともに、高い実績をあげております。注目すべき項目として、生活型プログラム、就労型支援プログラムと、支援をする内容を明確に分け、プログラムを利用する人の現在の生活スタイルを考慮し、無理がなく支援ができるようにした点であり、生活プログラムでは、DV被害者や多重債務者にも配慮し、メンタルケアもおこなっています。就労プログラムでは、就職に活かせるように資格獲得に向けた講座をひらくなど、自立に向けた取組みがなされている。現在、成田市でも就労支援、技能修得支援、多重債務者等個別支援を稼動させていますが、長期化している不況や、変化する社会状況を考慮して、釧路市のような利用者が自立プログラムを利用しやすいシステムの構築、利用者の社会的な自立をメンタルの面でも支援しできる体制の整備を進めていただき、決め細かな対応が必要だと痛感いたしました。成田市の生活保護受給者の方々の分析、そしてその方に合った自立方法もこれから検討させていただきます。
次に、こども遊学館では子供が安心して遊べる場所の提供と、安心して楽しく学べる場所であります。入館料がかかりますが、プラネタリウムや実験工房、化学実験ショーなど、体験を通じて科学や天体にも興味を持てる様になっております。また、幼児も遊べるスペースとして絵本なども用意してあり、乳幼児期の遊び場から大人まで、楽しみ学べる環境が整っております。成田市としても、次世代をになう子供達の、知的好奇心を高められる施設の設立を検討したいと考え、また、子供が安心して遊び、学べる環境の整備を進めたいと思います。
次に、和商市場ですが、地域の特産物を全面に打ち出し、観光客にも人気の観光地となっております。市場内も活気があり、地域活性化にも貢献していると思われます。成田市場では空き店舗が問題となっておりますが、観光客の増加は、市場内での混乱など招きかねないので、今後、成田市、成田市場などと検討し、活性化に繋がる方策を探りたいと思います。
次に、釧路市広域連合清掃工場におきましては、施設建設の段階で、実績の無いはじめてガス化溶融炉に取り組む三菱重工業と契約をし、現在はトラブルも無く順調との事でした。焼却の中では、分別・リサイクル等が進み生ゴミなどだけだとなかなか焼却できないとのことです。(全国的なもの)また、環境への配慮は勿論の事、関係市町村と計画的なゴミ処理の基本計画を進めており、管理や維持修繕も含めて、公平かつ開かれた管理体制が設置されており、成田市で計画している清掃工場でも、市民が納得し、環境に配慮した適正なゴミ処理ができる体制を構築したいと思います。今回の視察を通じて、変動する社会環境と経済状況に柔軟に対応できる、行政システムの構築と、利用者のニーズにマッチングした行政サービスのあり方を釧路市の、自立支援プログラムをはじめとした、各種施設を通じて学ばせていただきました。また、成田市の行政サービス等に活かせるように、関係各位と協議してゆきたいと思います。