平成19年 
  印旛管内・北総東部管内市議会議員合同研修会 
                             平成19年10月19日(金)

例年ですと印旛管内(白井市・印西市・八街市・四街道市・佐倉市・富里市・成田市)で開催してました市議会議員研修会でしたが、今回は北総東部管内(匝瑳市・旭市・香取市・銚子市)より依頼があり合同での研修会となりました。
    
    日 時 平成19年10月19日(金) 午後2時〜
    場 所 マロウドインターナショナルホテル成田

 【講演内容】  新しい公共と市民自治

 1.公共を官が独占する時代は終わった
   これまでは公共=官の思想。民は官の下請けで公共を担う。
  <官が支配する公共>

   これからは「市民の自立した活動」と「主権者である市民のコントロール
   の下にある行政」が連携し、市民自治を理念とした「新しい公共」を。
  <市民が主体者の公共>

 ※「新しい公共」における行政の役割は、市民の自立した活動の下支えと、
   公共全体のコーディネートが中心。
 
 2.「大きな公共」と「小さな政府」
   地域のコミュニティの中で、公共サービスを担う民の主体を限りなく
   豊かにすることによって、公共はより充実させつつ、市役所はスリムで
   効率的に。

  <我孫子市提案型公共サービス民営化制度>
   市のすべての事務事業(1100以上)を対象に、民間から民営化の提案
   を公募。
 (1)行政の都合でなく、民間からの発想を優先
 (2)審査の基準は市民の利益

 3.市民が行政を変える
   市民が行政をコントロールする基本は選挙 ― ローカルマニフェストの
   重要性
   もう一つは、日常的な市民の参加。行政の市民感覚を高め、真に民と
   連携する能力を持った行政へと改革する最も確実な方法でもある。
 (1)聖域にこそ参加/予算編成への参加/資金面での参加(市民債等)
 (2)議会への参加
   (審議経過への参加・請願提出者の発言・議員立法への参加)
 (3)常設型の住民投票条例

 4.2元代表制のもとでの議会
   自治体に「与党」「野党」はない。したがって政府・与党協議もない。
   議会と首長がオープンな場で議論することで大切。
   議会の役割は、(1)市民の合意形成 (2)行政の監視 の2つがある。
 ※ (1)を担うには、議員同士の自由討論が不可欠。

 5.市民も自治の力を高める
   異なる意見、異なる利害関係を持つ市民同士がきちんと対話し、
   お互いに納得できる合意を自ら創り出す力が必要。
   
   陳情政治の延長or市民政治につながる参加
   
行政は市民の対話をコーディネイトする力を持たなければならない。
 講師 福嶋 浩彦 
           (前 我孫子市長)

【略歴】
1956年 鳥取県米子市出身
1983年 我孫子市議会議員初当選
      (以来連続3期務める)
1995年 我孫子市長に就任
      (以来連続3期務める)

【現在】
 中央学院大学客員教授
 早稲田大学パブリックサービス
     研究所客員研究員
 東京財団研究員
 共同総合研究所理事

【著書等】
 「市民自治の可能性-NPOと行政」 

※市が出して補助金2億円をいったん全廃した。一律5%削減といった手法では断ち切れない「しがらみ既得権」を葬った。
 翌年度分からは、大学教授や会計検査院OBら住民5人の委員会で採否を決めた。反論は公開討論会で受け付けた。この白紙見直しを3年ごとにやっています。  

 約250名の議員が参加