平成29年12月議会報告
9月定例会の最終日の昼、体調がおかしくなり成田赤十字病院に緊急入院し、11月に開催されました議会報告会ではメールでのやり取りや12月定例会は病院にてインターネットで傍聴させていただきました。突然の病気で長期に入院するのは初めです。普段健康だとあまり気にしませんが、健康で長生きが一番ですね。
皆様もお身体をご自愛ください。

  
      【平成29年9月・12月定例会の主な報告
 
●平成29年9月定例会は、9月1日~27日までの27日間の会期で、決算特別委員会が設置され平成28年度の決算を含む28議案が可決・承認されました。
●医学部設置に関する特別委員会は、9月定例会最終日に委員会報告をして調査活動を終了いたします。
●平成29年12月定例会は、12月1日から20日までの20日間の会期で32議案が上程され、同意・承認・可決されました。 
●12月定例会で「新市場整備・輸出拠点化等調査特別委員会」が設置されました。2020年度の運用開始を目指して整備され総事業費は約134億円。 
●図柄入り成田ナンバーについては、空港周辺7市町で地方版図柄入りナンバープレートの導入に向け国に申し込みこの度、18作品の中から住民の皆さまの投票や選考委員による審査を経て、国土交通省に提案するデザインが決定いたしました。平成30年10月頃の交付開始予定。(国土交通省の視認性の検査、有識者会議による審査を経てデザインを決定)  
●大栄みらい学園(仮称)は2021年開港予定です。学校規模の適正化を図るため、大栄地区の小学校5校を統廃合するとともに、中学校との一体型校舎を整備して小中一貫校とします。
●「国際戦略特区成田」を活かした今後の成田づくり

国家戦略特区として成田市から提案した国際医療学園都市構想とエアポート都市構想の現況は、平成29年4月に国際医療福祉大学医学部が開学し、2020年には附属病院の会員に向け建設中であります。エアポート都市構想においては、現行法の見直しの中で、卸売市場の農産物輸出拠点化事業として、空港隣接地である旧千葉県花植木センターを成田市が千葉県から購入し、新生成田市場が2020年度の開場を目指して実施設計がおこなわれます。

●医学部等の新設に伴う効果

1学年「医学部140名」「看護学部100名」「保健医療学部240名」の学生をはじめ、教員、附属病院職員や関連雇用者等々で約8,000人以上の人口増加が期待されます。2020年中に開院が予定されている附属病院は、診療科39科、642床の大学病院として地域医療体制が今以上に充実されることになります。また、開院後は海外の大学、医療機関との連携基地となる「感染症国際研究センター」、「医療機器の国際研修センター」などの設置が予定されており、建設に伴う経済波及効果はもとより、成田が日本の国際医療の一翼を担うことになることは、医療において「市民の命を守る」力が大きく向上していくと考えます。

●高齢者も障がい者も利用できる「共生型サービス」誕生へ

2018年度から障害福祉サービス、介護保険サービスのどちらかの基準を満たせば、両方の指定を受けられる「共生型サービス」が新設されます。現在は障害福祉サービスを利用している障がい者の方は、介護保険の被保険者になったら、慣れている障がい福祉サービスから介護保険のサービスに切り替えなくてはなりません。状態は何も変わらなくても年齢で分断され、行政の縦割りの弊害であり、これが障がい者にとって大きな負担となるため、制度を改正することになりました。制度改正により誕生する「共生型サービス」では、介護が必要な高齢者も障がい者もケアするようになります。特に長年、障害福祉サービスを利用してきた人にとっては、歳を重ねても同じサービスを利用し続けられるという点でのメリットやデメリットもあります。私たち政友クラブでは今後もこの制度を見守っていきます。 
政友クラブ会派視察 
私たち政友クラブでは、7月11日から13日の2泊3日で台湾桃園市へ視察。

2016年916日、小泉市長は桃園市の游建華・副市長と友好都市協定を結び、同時に、成田国際空港の夏目誠・社長は桃園国際空港会社の蕭登科・総経理と姉妹空港覚書を締結いたしました。そのようなことから会派での桃園市へ表敬訪問をさせていただきました。  
桃園国際空港
桃園國際機場股份有限公司では騒音対策費として桃園市に年間25億円を支出しており市として騒音対策がなされております。桃園国際空港の拡張計画では2020年までに第3ターミナル完成を目指し、着々と工事が進められております。また、2025年には第3滑走路(4000m)が完成予定です。4000mの理由としては、パイロットの負担を軽減するためとの事でした。LCCの空港利用状況については、2014年で8%、2016年では16%との事でした。日本とは違い、桃園國際空港の拡張工事等はお国柄移転等については比較的スムーズに実施できるように感じました。 
 
空港内にて説明を
成田市にとって成田国際空港は大きな財源であり、様々な形で市民の皆様に反映されておりますが、B滑走路の延伸、第3滑走路の早期完成へと騒音地区の皆さまの理解をいただきながら、国際航空間競争に対抗できる空港と成田空港と羽田空港との直結線等が課題です。 
 ●桃園市役所(表敬訪問)
2016年916日、小泉市長は桃園市の游建華・副市長と友好都市協定を結び、同時に、成田国際空港の夏目誠・社長は桃園国際空港会社の蕭登科・総経理と姉妹空港覚書を締結いたしました。そのようなことから会派での桃園市へ表敬訪問をさせていただき、桃園市 游 副市長、民生局 湯 局長、教育局 高 局長、観光旅游局 楊 局長、研究發展考核委員会 詹 主任委員、文化局 張 専門委員の方々の歓迎を受け、2016年2月に桃園市で開催されたランタンフェスティバルに成田祇園祭の「仲之町の山車」の参加や今年の成田祇園祭の来観者について、
 
桃園市役所にて
また、平成29年4月に開催されました第14回桃園管楽カーニバルへの参加依頼があり、成田国際高等学校の吹奏楽部員34名と教育長や学校関係の合計39名を派遣した管楽カーニバルや学生の交流等についてお伺いいたしました。  
日本台湾交流協会
(台湾における日本食品市場の現状と流通動向)

公益財団法人 日本台湾交流協会 経済部主任 相馬さんより挨拶をいただいた後、日本貿易振興機構JETRO(ジェトロ)海外コーディネーター事業の呉さんより台湾における日本食品市場の現状と流通動向についてお話を聞きました。2016年の日本の農林水産物の主な輸出相手国では、農産物では香港に続いて第2位で主な品目では、たばこ50.6%111億円)りんご73.6%95億円)ソース混合調味料17.3%47億円)アルコール飲料10.8%46億円)お菓子(米菓を除く)12.1%46億円)であり、日本産のリンゴの輸出は台湾が1位でふじやサンふじが人気です。 
 
桃園果菜市場股份有限公司桃園市政府公営の市場
 成田空港からの台湾向けでは、青果物より水産物の利用が多くなっており、福島原発の影響で福島県・茨城県・群馬県・千葉県からの食品輸入は禁止されておりますが、国からの1日も早い解除が無ければ、輸出拠点化推進事業での新市場建設、その後の運営において市内をはじめ関東周辺の農産物などの出荷などにも大きく影響します。桃園果菜市場股份有限公司桃園市政府公営の市場で広さは1,305坪で人員は14名です。安心で安全な蔬菜や青果等を販売するため農薬残留検査室を設け、残留農薬が35%以上45%未満は5日間の出荷停止、45%以上は10日間の停止となります。  
経済環境常任委員会議会報告会資料 
 平成29年11月4日(土) 八生公民館・豊住ふれあい館
             5日(日) 中郷公民館・議会棟(第一委員会室)

★私たち経済環境常任委員会は、成田市役所における、シティプロモーション部、環境部、経済部、農業委員会、以上4つの担当部局に属する事項の審査を行う委員会です。
★今回は、「公設卸売市場の再整備及び輸出拠点化推進事業」について報告させて頂きます。これまでの経緯については、お手元の資料4枚目のスライドをご覧下さい。
★昨年5月の審議会において、今後の市場のあり方について「輸出拠点化機能をもつ再整備を行うこと」等の答申が出されました。これに基づき、成田市では、
★移転先を花植木センター跡地に決定し、すでに千葉県から1億2,370万円で購入しております。
★施設整備費については、6月議会で成田市から74億円と説明されておりましたが、9月議会では総工事費は1345,000万円ほどとなること。財源の内訳は、国の補助金128,000万円。その他1217,000万円は地方債で賄いたいという説明がありました。
★施設整備費の内訳は、当初から公設での建設を予定していた水産棟、青果棟、ワンストップ輸出拠点棟などで736,000万円。高機能物流棟のうちの加工、物流、冷蔵・冷凍施設などについては、当初は民間での整備を見込んでいましたが、公設で整備を行なうことにしたため459,000万円。造成工事費15億円です。★また、9月議会において、計画変更に伴う実施設計の委託費を増額するとして、成田市側から補正予算案が出されました。設計に関する委託料は、当初約1億8,500万円が見込まれていましたが、今回の補正では建築部分と造成工事の設計費用として、3億5,000万円ほどが想定されています。補正予算案は賛成多数で可決されました。では、委員会での質疑の内容をご報告いたします。
★委員「どのような事情があって、民設から公設に計画が変更されたのか?」成田市「当初は、機能ごとに棟を建設することを想定していたが、コールドチェーンの確保などから、一つの建物に合築することとした。加工品の需要は、国内外でますます伸びていくことが想定され、加工場や冷凍冷蔵庫、ワンストップ輸出機能等を備えた高機能物流施設は、成田市場にとって欠かすことのできない施設であり、収支についても賄えると判断して、公設で整備することとした。」
★委員「航空便は船便よりもおよそ10倍の輸送コストがかかると言われているが?」成田市「船便では届かない、EU方面やアジアでも内陸国など、空港のメリットを十分生かせるような地域を対象として、高価格品や新鮮度が必要な商品などは、空輸でのメリットが十分生かせると考えている。」
★委員「EUへの輸出を目指すのであれば、グローバルギャップという食品の安全性を示す国際認証が必要になると考えるが、市の見解は?」成田市「グローバルギャップ認証は、手続について期間や手数料もかかる。日本のギャップ認証や都道府県単位のギャップ認証等も出ており、現在検証している段階である。」
★委員「設計業務を本年度中に完了し、平成30年、31年に造成工事、建設工事、平成32年にオープンのスケジュールと決定されているが、今議会で設計の追加を出すのはなぜか? また、9月議会で補正を行なわなければ、予定どおりの開場は難しくなるのか?」成田市「当初、民設を予定していた高機能物流棟を公設とするにあたり、今後の実施設計を行うのに必要な補正である。今年度中に実施設計が終わらないと、スケジュール上、大きな影響を受けることになる。」
★卸売市場は特別会計で運営されており、毎年、成田市の一般会計から繰り出しを行なっています。委員からは財政についての質疑も行われました。
★委員「総工事費134億円相当に対して、国の補助金12億円というのは、1割を下回るレベルであり、余りにも小さ過ぎる。財政負担を少しでも軽減するため、2倍、3倍の補助金を要求するべきではないか」成田市「今年度の農水省の概算要求や補助の内容については、輸出拠点や新たな衛生管理の徹底に関して、新たな補助金として再編していくという報道も出ており、補助金のさらなる獲得に向けて要望等を重ねてまいりたい。」
★現在の卸売市場の取扱高は60億円です。成田市は新しい市場の取扱高を190億円と見込んでおり、そのうち88億円は輸出によるものと試算しています。委員会では成田市の試算について、質疑が行われました。
★委員「想定では、新しい市場がオープンした5年後に国産の農産物の輸出額を88億円と試算されているが、この根拠は?」成田市「農林水産物の空輸による輸出額を483億円と見込んでおり、現在、成田空港が占めるシェア率は空輸全体の26%。483億円の26%128億円。このうち40億円相当はすでに実績があるので、それを差し引いた額が88億円。これを全て成田市場を通していただくという積算のもとに88億円と数字を出した。」
★また、当委員会では市場の再整備により輸出を強化している福岡市の卸売市場を視察しました。このことを踏まえて、委員から次のような質疑が行なわれました。
★委員「福岡市場の場長のお話によれば、工事着工までの間に設計関係の見直しが計5回あった。やはり問題箇所が見つかれば、それは修正する、見直すのが当たり前であると思うが。」成田市「各事業関係者の方の様々な意見を集約する中で、今年度中の設計を固めてまいりたい。」なお、市場の跡地活用については今のところ方向は決まっていません。市場の再整備は大事業です。当委員会でも綿密に市民や関係者の皆様と意見交換・情報交換を行ない、コスト意識を持ちながらより良い市場を目指して議論してまいります。
★以上、経済・環境常任委員会からの報告とさせていただきます。ありがとうございました。
    
 
現在の飯仲市場